国内長期滞在(ロングステイ)推進にあたって、現状の大きな課題として長期滞在施設の絶対数の不足、施設情報の不足があり、その解決が不可欠です。
宿泊業において、主要リゾートには長期滞在に適した施設はありますが、地方都市には一般的なホテルや旅館しかありません。
部屋の広さや利便性、また泊食分離の問題もあり長期滞在に適した施設を日本全国に求めることは現状ではハードルが高いと言えます。
一方、不動産賃貸業における民間の週単位・月単位で賃貸可能なマンションやアパートなどの活用方法がありますが、ビジネス需要が見込めない地方には物件が少なく、いわゆるレジャー目的のロングステイに適した施設を探すことは困難です。
また、全国で800万戸を超える空き家も1つの社会問題となっています。
その中には相当数の“古民家”もあり、“古民家”は日本の伝統文化の1つの象徴です。
その“古民家”の活用により、長期滞在施設に適した施設として再利用ができれば、施設の絶対数不足を補うことができるばかりか、環境保全・文化継承、そしてインバウンド領域における日本伝統文化の発信効果も期待できます。
そこで、“古民家”を滞在施設の受け皿として考え、法規制に抵触することなく、宿泊業あるいは不動産業として合法的に運営していく手法の開発と推進が必要なのです。
この度、ロングステイ学会に論文を提出、提言させていただきました。
ロングステイ観光普及促進に“古民家”活用をどうつなげていくか(PDF:195KB)
1、ロングステイとの親和性と有益性
2、“古民家”活用事例
3、現状の課題(コンプライアンス)
4、提言(古民家ロングステイを推進・活性させる新組織・新事業創造、法制度・規制緩和、新たな国策レベルの取り組みなど)
5、謝辞
6、今後の検討タスク案
7、その他