中津市の山国地区
山間部で茅葺の里のような地域です。
そんな山国地区でSDGsの地域づくりのお話し
日本は狩猟や採集による生活から定住の生活へと変わった時から
人は様々な用途に、大量の草を使ってきました。
農耕のための労力として牛や馬を使うためには、
飼料や敷き草を確保する必要があり、
民家の屋根は多くがヨシやススキが葺かれていました。
草原の性質が人の暦をつくりその営みが、
草原の生物多様性
を維持する様は、生態系と人が相互に生み出した「共創資産」と捉えられます。
長い年月をかけて地域に貯えられたその資産が、農業の機械化や家屋の変化により
わずか100年の間で失われようとしています2020年には
「茅採取」「茅葺」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
社会のあり方が変わってしまった今、草原の生態系や、文化的技術を守るために、
人と草原との関係性を再構築することが急務です。
植物が大気中の炭素を固定してできた茅が地域で調達されて
屋根材、堆肥へと持続可能に連続的に利用されることは、
環境だけでなく、経済の面でも地域課題対応にもなります。
茅資源の出荷という一次生産と、
屋根材への加工流通という三次産業を通じた「経済の仕組み」、
人との関わりによって成り立つ草原の「生態系へのまなざし」、
風土と結びついた茅葺き建築や技術などの「文化の継承」
など多くのメリットがあります。
これは明らかに未来へ地域活性化・SDGsへの取り組みです。
少子高齢化から人口減少となり空き家が増えます。
空き家が増えることで経済が衰退する負のスパイラルに陥りつつある山国町の現在。
私たち大人は未来の山国町の為に何から始めればいいのか?
持続性が叫ばれる中、
本事業は長い時間をかけて作られた地域社会のしくみを見直します。
地域社会と草原との関わり方がを考え地域の自然資源を地域で消費する
知識と技術を子どもも含めた多様な世代が関わることで
山国町の持続可能な社会を実現していきます。